2008年08月23日

何のために、フィリピンで起業するのか?「後編」

お待たせしました。
それでは、「後編」を書いていきます。

タイトルの、「何のために、フィリピンで起業するのか?」 という問いかけに対する回答は、前回も冒頭に書きましたが、

1.家族を幸せにすること
2.フィリピンに“未知”の洋菓子であるシュークリームを普及すること
3.フィリピンに社会貢献すること

これでしたね。

そして、その中には、「スタッフを育てる」という大きな社会貢献が含まれている、というところまで前回に書きました。


それでは、私が落ち込んだお話をしてみます。

事業を始めてスタッフに働いてもらうようになると、実にさまざまな性格を持った人達に出会います。

事業をする目的や理念というものは、決まっている訳ですから、そのスタッフによって、違う目的になったり、理念が変わるということではありませんので、働きはじめるのに難しい説明も必要ないつもりでいます。

Happy Cream Puffでしたら、
「美味しいシュークリームを心を込めて手作りして、それをお客様に食べて喜んでいただきましょう」
「スタッフは、自らシュークリームを作り、自らシュークリームを売ってください」
「スタッフはいつも笑顔を絶やさず、元気に楽しく働いてください」

まあ、それだけです。
深く考えないでも、誰にでも理解できる事柄ですね。

もちろん、上記の仕事を進める上で、接客態度とか、服装とか、作り方とか、食材の管理とか、お金の管理などの細かい規定はありますけれど。


今週のことです。
私は、月曜日の夜は、お店にいました。
火曜日から体調を崩して、一日中家で休んでいたので、お店へは顔を出せませんでした。
水曜日は、午後から体調も戻り、夜に出かける用事があってやはりお店へいけませんでした。
木曜日も朝から食材の仕入れがありマニラへ出かけていました。
要するに、2日半くらいの間、お店へ顔を出せなかったということです。

木曜日の夜に、お店で、2人のスタッフと、こんなやり取りです。

私「使用食材料のリストを見せて」

スタッフ「はい」
・・・・・と言って探すふりをしている・・・・・

スタッフ「無いみたいです」

私「じゃあ、記録してないんだ」

スタッフ「・・・ハイ」

私「何で記録してないの」

スタッフ「記録用紙の記入欄がいっぱいになって書くところが無かったからです」

と、言われました。

私も、長い (まだ短いかもしれませんが) フィリピン生活で、ちょっとやそっとのことでフィリピン人を怒ることは無くなりましたが、このときばかりは我慢できません。
一般的に、フィリピン人は謝らずに、いい訳をすることは解っていましたが、このいい訳には、我慢ができません。

毎晩、私が、この使用食材料のデータを大切に持って帰ることは、スタッフも、私との毎日のやり取りをしているので知っているはずです。
それを、記入するスペースが無かったから、という理由でやっていないとはどういうことなのでしょうか。
おそらく、私が具合が悪く家で休んでいることを知っていたのでしょう。
ボスがいないから、仕事の手を抜いてもいいんだ、という考えかたが見えてしまいます。

責任を持って仕事をするということは、記入欄がいっぱいになったら、その紙の白紙の裏面に記録することではないのでしょうか。
そんな、簡単なことも思いつかないような脳ミソしか持ち合わせていないのですか。

私は、その場で2人を叱りました。
「材料も管理できないなら、シュークリームなんか作らなくていい!」

これは、大切なことです。
ボスがいないから、決められたことをしなくてもいいと、思っている人がいるだけで、私とスタッフの信頼関係は崩壊します。
たとえば、ボスがいないから、レジを打たずに、お金をポケットに入れてしまいますか?
たとえが悪いかもしれませんが、フィリピンですからそのくらい気をつけるのは当たり前です。

私もはっきり言いますが、そのような信頼関係が築けない人と、一緒に仕事をしていくつもりはありません。


はじめは、教えれば誰でもできると思っていました。
そう信じて、スタッフに接してきていました。
ところが、いろいろ人達に教えてきた経験から、言えることがあります。

「できない人は、何度教えてもできません」


スタッフにまつわる、面白いエピソードはたくさんあります。

先日も、女の子を一人仮採用してみました。
一日、お店で仕事を教えてあげましたら、もう翌日に辞めてしまいました。
その子は、辞める理由を別のスタッフに話していたそうです。
「私には、この仕事はきつすぎる。私がやりたい仕事は、セルフォン・ショップのブースで一日中座って、菓子パンをかじりながら、友達とセルフォンでテキストのやり取りをしながら、時々くるお客さんとアゴでやりとりするような仕事なの」

「・・・・・・・・・・」(絶句)

こういう人間が、本当にフィリピンにいるということです。

もうひとつ、3ヶ月くらい前の爆笑エピソードです。
デリバリーマンとして男の子を仮採用しました。
大学を卒業したばかりでしたから新卒ということになります。
過去に仕事をした経験が無い子でしたから、仕事の「し」の字も知らずに来ましたから、何もできないのは仕方が無いと思いつつも、手取り足取り教えてあげました。
私自ら、デリバリーの配達エリアまで、その子とバイクに二人乗りして教えたのです。
そして、何とかデリバリーが一人でもできるようになった、1週間後のことでした。

私はバイク通勤なので(笑)、夜、バイクで帰ろうとしたら、とても走れる状態ではありません。
フロントタイヤが曲がっていて、フニャフニャになっていました。
「これは・・・」と思って車体をチェックすると、ハンドルやレバーも曲がっているし、ミニカウルやマフラーも傷だらけです。
明らかにぶつかって、転倒していました。

私とデリバリーマンしか、バイクに乗らない訳ですから、この日のデリバリー中に起こったアクシデントです。
すぐにそのデリバリーマンに電話しましたら、その返答は、「知らないです。」とキッパリ言われました。

そこまで言われると、怒りを通り越してしまいます。

起きてしまったアクシデントは、仕方ありあません。
すぐに一言、「転んじゃいました。バイク壊してすいませんでした。」 と言えばすむことです。
嘘を突き通すことは、彼が生まれてから18年間誰に教わってきたのでしょうか。
両親でしょうか?
学校の先生でしょうか?
友達でしょうか?

このように宇宙人みたいな人が、本当にいるのです。
残念でたまりません。


お菓子をかじりながら、座って仕事したい、と言っていた女の子の変わりに、また新しい女の子を仮採用しました。
その子は、チャルミナという娘さんですが、とても元気な子で、すごく好感が持てました。
昨日もちょっと離れたところから、その子の仕事振りを見ていましたが、自分から積極的にお客様に笑顔で接客しています。
その姿を見て、私は、目を細めながら、「頑張って!」 とつぶやいていました。


私はたくさんの人を見てきました。
頑張る人、頑張れない人、真面目な人、不真面目な人、信じられる人、全然信じられない人。

教えることは、大切なことですが、やはり、人とは、その人それぞれに持っているものが違います。

私の大きなテーマは、フィリピンでスタッフを育てることで社会貢献をすることです。
しかし、その道は、簡単なものではありませんでした。

経営者が、高い志と大きな目標を持っていても、それを全てのスタッフに理解してもらうことはできないなぁと思うようになりました。

ただ、そうであったとしても、やはり、事業を一緒にやっていく仲間として、そこに「何か」が無ければならないことは確かなことです。
その「何か」とは、お金であったり、福利厚生だったり、仕事に集中できる環境とか、社内の交流だったりと、いろいろなことが考えられます。

私の事業はまだ始まったばかりですので、そのことに関してはまだまだ整備をしていかなければならない課題と解っています。
しかし、Happy Cream Puffとして、これからスタッフとどのようにお付き合いしていくのかという方向性は見えています。
それが、できなければ、Happy Cream Puffの発展もありえませんから。



最後にひとつ、将来有望な若い人達へ言いたいことがあります。

「せっかく生まれてきて、ダラダラしたり、嘘つきになったりしてたらもったいないよ。」
「全力で働いてみたらいいじゃないか。」
「きっとそこには、楽しい世界があります。」
「そして結局、それは、将来の自分に返ってくるものですから。」



私はこれからも、この無限の可能性の国フィリピンで、精一杯頑張ります!





blog_ranking.gif


にほんブログ村 ベンチャーブログ 起業・独立へ

posted by Happy Cream Puff at 19:39| Comment(22) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

何のために、フィリピンで起業するのか?「前編」

「何のために、フィリピンで起業するのか?」

この問いかけに対して、私は明確な回答を持っていました。
それは、

1.家族を幸せにすること

2.フィリピンに“未知”の洋菓子であるシュークリームを普及すること

3.フィリピンに社会貢献すること

大きく分けると、このように3つのことになります。

1番目の家族につきましては、このブログでも多く書いてきました。
家族の幸せの上にこそ、幸せが出来上がるということを書いてきたつもりです。
時には、水族館や映画へ家族を連れて行ってあげるというのは、具体的な一例ですが、私が言いたかったことは、家族の幸せ無しに、起業の成功はあり得ないということです。

2番目は、読んでいただいた通りです。(笑)
説明のしようがありません。

3番目は、ちょっと説明が必要です。
なぜなら、社会貢献という言葉を使っているからです。

社会貢献には、実にたくさんの意味が含まれていますので、一言で説明はできません。
本当に美味しいものを、多くの人達に食べていただくのも社会貢献ですし、事業が発展して、店舗が増えて、多くの人達に楽しく働く場所を提供していくことも社会貢献です。
私は、PDFファイル「起業物語」の中でも、楽しく働く人達の創出のことについて書いてきました。
その根底には、多くのフィリピンの人達が、楽しく働くことの意味を知らずにいるということがあったからです。


実は、今日の私は、かなり落ち込んでいます。


私は、いつも明るく前向きでいることを、心がけています。
なぜかというと、私の大切なメンターの方と、そう約束したからです。

どんなに、辛く苦しいことがあっても、絶対、絶対に明日がやってきます。
「明日には、何が起こるか解らない!」
ということを、私は、起業人生を歩んできて悟りました。

明るく前向きにやっているだけで、奇跡のような「明日」が必ずやってきました。
いや、やってきたのではなく、自分の気持ちが、その奇跡を引き寄せていたのだと思います。

私も、常識で信じられないような奇跡的な出来事をたくさん経験してきました。

そのうちのひとつのエピソードを紹介します。
開業直後の大不振の時に、大手新聞社に記事を書いてもらったときのことです。

もともと、私は、開業したらすぐに、「フィリピンで一番大きな新聞社へ行こう」 と思っていました。

今でも思い出しますが、この新聞社へ行く前の、女房との大喧嘩です。

私 「おい、そろそろ行こうよ、新聞社」

女房 「嫌よ、私は行かないよ」

私「何で?」

女房「当たり前でしょ、一流新聞社が相手にしてくれる訳が無いじゃない」

私「そんなのやってみなければ解らないじゃないか!」

女房「嫌よ、恥ずかしい!、死んでも行かないよ」

私「俺はやってみるよ」

女房「勝手にすればいいでしょ、アナタはクレージーよ」

とまあ、こんなやり取りをしながら、それでも、試食のシュークリームを持ってマカティの新聞社へ行きました。
もちろん、クルマの中でも、女房との会話は皆無でした。(笑)

確かに、名も無い小さいシュークリーム屋が、フィリピンで一番の新聞社を尋ねることは、常識で考えても、「ありえない」 ことだったのかもしれません。

新聞社に到着してからも、女房は不機嫌で、もうこの世の終わりみたいな顔をしています。
人生でこんなにも恥ずかしい思いをしたことは初めてのようでした。

とにかく、アポすら無しで行きましたから、今から考えるとなんとも無謀です。
アポが無いので、とにかく受付へ行って、事情を説明して、なんとか、ライフ・スタイル編集部(食品を扱っている部署です)のオフィスへ入れてもらえるように、お願いしまくりました。
受付の若い女性は、意外と優しくて、すぐに内線電話で、ライフ・スタイルの編集部へ話しを伝えてくれましたが、やはり、どこの馬の骨だかわからない者を内部へ入れることは難しいことは理解することができます。(泣)

ということで、その日は、門前払いだった訳です。
でも、何か大きな目標を持った人は、何があっても絶対にあきらめたらダメなのです。

私は、いちかばちかで、持ってきた試食シュークリームを、その受付の女性に預けました。
「このシュークリームをあなたに差し上げます」
「全部、あなたが食べてしまってもかまわないし、ライフスタイル編集部へ届けてもらってもかまいません。」
「今日は、どうもありがとうございました。」

と、丁寧にお礼をして、その日はおとなしく帰りました。

その、5日後でした。
なんと、信じられないことに、ライフスタイル編集部から電話がきました。

「あなた方のシュークリームを、クリスマスケーキ特集で記事に書きたいので、ご協力お願いできますか?」

このときの、私と女房の歓喜の叫びは、もうここで表現のしようがありません。
メトロポリス・モールという3流モールの電気屋と靴屋の間に挟まれた通路で開業しましたが、毎日毎日、売れない日々が続いて、それこそ「もうだめだ」というような状況の中での、新聞社突撃訪問だっただけに、その喜びようは、私と女房にしか理解できないものでしょう。
あんなに、私のことをクレージー扱いしていた女房も大喜びです。

後日、再びシュークリームを大量に持って、新聞社を訪問した私達を、笑顔で迎えてくれたのは、あの時に受付の女性でした。
彼女は、あの日シュークリームを自分で食べないで、編集部へ渡してくれていたのです。

この日の取材で、「インクワイヤラー新聞」に掲載された記事はこれです。

inquirer_article.JPG

小さめの記事でしたが、この記事が出たことによって、クリスマス商戦にマニラ中から問い合わせ電話が来るようになり、可能な限り配達に行ったりして、開業直後の苦境を乗り越えたと言っていいでしょう。

それよりも、この新聞記事が、次のテレビ出演や、雑誌記事に繋がっていったといういことの方が大きかったということも付け加えておきます。


このエピソードで何が言いたかったのかというと、明日には何が起こるか解らない、ということです。
常識的に考えて、ありえないこととか、馬鹿げていることは、一般的には誰もしないことかもしれません。
しかし、そういう馬鹿げたことの中にこそ、チャンスは隠れているものです。
他の人がやらないことをやっていれば、必ずチャンスがやってきます。
最悪なのは、怖気づいて何もしないことです。

この突撃新聞社のことがあってから、私の心の中にすごく大きな“自信”が芽生えはじめました。
それは、「やってできないことは無いんだ」という思いです。
実際に、自分にできないことって何があるのかなと考えるのですが、今はいっぱいあります。(爆)
でもそうじゃないのです。
物事は何でも、一朝一夕にはできないことだらけです。
マニラへの出店もまだ実現していません。
じゃあ、「できないじゃないか」と言われそうですが、それは違います。
物事には、順番もありますから、今日明日にそれができることはありません。
しかし、私は「マニラ出店」することに、何の疑いの心も持っていません。
それは、誰が何と言おうと、自分だけは、絶対に出店するぞ、という強い意志を持っているからです。

私は、よく女房に冗談っぽく(実は冗談ではなく本気・・・?)、
「その気になれば、アロヨ大統領にだって、俺たちのシュークリームを食べてもらえるよ。」
と言います。
女房は、いつものように、そんな私をクレージー扱いで相手にもしてくれませんが。(爆)
でも、そんな困難なことだって、このブログで「やる」と宣言して、それを実行すれば、できない訳がないと思っています。


似たようなエピソードはまだまだありますが、それは、また機会がありましたら、ブログ記事で書いていきたいと思います。


あっ、これは、「明るく前向きに」という言葉を説明しようと思って書いたエピソードでしたが、なぜ、そこに行ったかは、「今日の私は、かなり落ち込んでいます。」ということを説明したかったからでした。
要するに、話が飛んでしまったということですね。(笑)

あれ、違いますね。
今日の記事のタイトルは、
「何のために、フィリピンで起業するのか?」
これでした。(汗)

長くなりましたので、今日は「前編」ということで、いったんここで記事を投稿します。

続きは、なるべく早いうちに(12時間以内に、笑)、「後編」として記事をアップしたいと思います。

それでは、また後で。



blog_ranking.gif


にほんブログ村 ベンチャーブログ 起業・独立へ

posted by Happy Cream Puff at 08:45| Comment(4) | TrackBack(0) | 起業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。